About Treatments and Procedures
APS(自己タンパク質溶液)とPFC-FD(血小板由来因子濃縮物・凍結乾燥)は、いずれもご自身の血液を材料にした“次世代PRP”系の注射療法です。
APSは採血→PRPを追加処理して、炎症を抑えるタンパク質(IL-1ra、可溶性TNF受容体など)を濃縮した溶液を関節内へ注入し、関節内の炎症バランスを整えることを狙います。
PFC-FDは血小板由来の成長因子を抽出・濃縮し、凍結乾燥して保存できる形にしたものを、溶解して注射します。
膝の歩行・階段での痛み、立ち上がり痛、運動後の腫れ・水がたまる、動き出しのこわばり。
腱(付着部)・肘(テニス肘等)、膝蓋腱、アキレス腱、足底腱膜などの動作痛。
主に初期〜中等度の変形性膝関節症、難治性の腱障害・付着部炎などで検討されます。軟骨を“元通りに再生”するというより、炎症や微小損傷の環境を整えて痛み・機能を改善する位置づけです。重度変形(末期OA)や明確な機械的障害(ロッキング)・強い不安定性が主因の場合は、骨切り術や人工関節など他治療が優先になります。
膝はX線で変形の程度、必要によりMRIで半月板・軟骨・靭帯の合併損傷を確認します。症状と画像所見が一致し、薬・リハビリ・ヒアルロン酸等の保存療法で十分改善しない場合に、関節温存の選択肢として検討します。
APSは多くの施設で当日作製・当日注射が可能です。
PFC-FDは作製後に保存でき、都合のよい時期に注射できる利点があります。
効果は個人差があり、数週〜数か月かけて実感することもあります。研究では、膝OAに対するAPSの安全性と症状改善が報告されています(重症例ほど反応が下がる傾向)。
注射後は一時的に痛み・腫れが増えることがあり、鎮痛と負荷調整を行いながら、筋力・歩行・動作改善のリハビリを併用すると効果を活かしやすくなります。
正確性のため超音波ガイド下で行うことがあります。合併症は少ない一方、穿刺部の出血・皮下出血、注射後反応(疼痛・熱感)、感染(まれ)などがあります。発熱や強い腫脹が続く場合は早めに受診します。
※PRP療法は公的医療保険が適応されません。費用は全額自己負担となります。